プレッシャーに負けている40代

それなのに、もう買おうと思えば買えるのに。40代、いまだにひとつも持っていない。本格さ加減がプレッシャーなみたいだ。あれだけの鍋を買って、それに見合った料理をすることが想像できない。実際は、ルクルーゼのレシピには肉じゃがも出てるし、普段使いで普通に調理すればいいはずなのに。子供の頃からの憧れは、ルクルーゼをとんでもなくハードルの高い高級ブランドに押し上げてしまったのかもしれない。
だから、ルクルーゼが欲しいなどと人に言ったこともない。「買ってみたけどやっぱり重くて普段使いにはちょっと」なんて言うかもしれない自分は嫌なのである。私の中でルクルーゼはきっと、1昼夜かけてコトコトと煮込み料理をするような、暖炉のある絵本の世界。いまだにティーンのときのメルヘンな憧れの存在なのである。

この分だと、購入できるのは50代かな。そんな心の余裕ができてるといいな。

一生忘れないカラーに+1!

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